Archive for the ‘話芸・お笑い・ラジオデイズ’ Category

釈徹宗師に訊く、日本的宗教観と現代社会の諸相

声と語りのダウンロードサイト・ラジオデイズで新シリーズが始まりました。

『釈 徹宗の、たぶん月刊「仏教噺」』

拙僧が恥ずかしながら聴き手をつとめております。

「あなたの宗教は?」と問われたとき、「無宗教」と答える、現代の日本人はその傾向が特に強いように思われます。しかしながら、スピリチュアルや占いなど、自己を超越する何かを信じたり依存する人々もまた、たいへん多いようです。 お正月は神社仏閣に初詣をし、春には天神様に合格を願い、お彼岸には墓参りを、田植えの時季には豊作を祈願し、夏には盆踊りを楽しみ祖先を迎え、秋には収穫に感謝の秋祭り、ハロウィンやクリスマスまで祝います。どうみても信仰心の厚い国民性?だと思いませんか?

現代社会の状況をみれば、人々はオフィシャルな場で信仰心や宗教観などに全く触れることなく過ごしています。その矛盾が、誰もが心にすきま風を感じ、心を病む人が増え続けるという状況を生んでいる、一つの原因ではないかと思います。 当然、心理学や医学、社会学の世界はもちろん、経済や政治の世界などでも、心の健康の問題に取り組まざるを得なくなっていますが、いまだ効果的な解決策を見いだせないでいます。

しかし、人類の誕生以来、この問題と向き合ってきた叡智があります。それは素朴な信仰や発展した宗教です。現代人にとっての不幸は、まさにこの信仰や宗教と距離を置いた合理的な精神を重んじる近代化とともに深まり、もはや耐え難い状況に追い込まれているということなのではないでしょうか?

今回が創刊号となる、釈 徹宗のたぶん月刊 「仏教噺」では、特定の宗教や宗派に囚われず、わたしたち日本人が伝統的に培ってきた大らかでやさしい、信仰心や宗教観について、比較宗教や宗教思想がご専門の兵庫大学生涯福祉学部教授で、浄土真宗本願寺派・如来寺住職の釈 徹宗さんに、お話しを伺っていきたいと思います。 *今回は、『ゼロからの宗教の授業』(釈 徹宗・著 東京書籍・発行)を底本として、お話しを進めていただきました。

『釈 徹宗の、たぶん月刊「仏教噺」創刊号(全巻セット)』はこちら
【試聴、購入はこちら】http://www.radiodays.jp/item_set/show/323

釈徹宗師は、ラジオ番組「ラジオの街で逢いましょう」にも出演されています。

【詳しくはこちら】http://www.radiodays.jp/item/show/200342

では、また!

 

古今亭菊之丞登場!オリンパスモビープレゼンツ・第7回フジテレビ目玉名人会

如月の落語会から

ラジオデイズ如月の落語会は「オリンパスモビープレゼンツ・第7回フジテレビ目玉名人会。フジテレビとの共催による初めての試みに、お台場の同社マルチシアターには熱心な落語ファンが大集合!満員御礼の大入り袋がお客様も含め全員に配られました。

本日の主役は、古今亭菊之丞師匠。若手ながら艶っぽさに磨きがかかってきた落語界の有望株。ゲストは、三味線漫談の三遊亭小円歌姉さん。艶っぽさとメリハリの利いた芸が同居する江戸前が楽しみです。

開口一番は、入船亭扇辰門下の辰じんさん。ネタは「狸札」。扇辰師匠譲りの本寸法の芸で、やや緊張気味の客席を和ませてくれました

たっぷり、じっくり落語を楽しむのが、目玉名人会のテーマ。フジポッドお台場寄席のナビゲーターご存知塚越アナと美しい高木広子アナのご挨拶、客席は期待ではち切れそう。

初っぱなから真打ち登場・菊之丞師匠。オリンピックの実況中継からヒントを得たマクラ(?お楽しみ)をふった後、ネタは「浮世床」。床屋に巣くう町内の若い衆たちを見事に演じ分けて笑いをとりました。

続いて三遊亭小円歌姉さんが登場、粋な声と三味線でお客を魅了した後、今は亡き昭和の名人たちの出囃子を披露して、落語ファンには何とも嬉しいコンテンツが録れましたよ。

さて、目玉名人会もう一つのお楽しみは、落語家の芸談が聴ける鼎談コーナー。塚越アナの絶妙な質問に、菊之丞師匠も乗せられて他では聴けない?話に花が咲きました。

仲入りの後、菊之丞師匠が再登場。古今亭のお家芸、志ん橋師匠から受け継いだ「井戸の茶碗」でトリをつとめます。人情噺の代表格とも言えるこの噺、ともすれば肩に力が入りお涙頂戴となるところ、菊之丞師匠は軽やかに演じてほろりと涙、爽やかな後味を残してくれました。満場の大拍手、家路につくお客様たちには大満足の笑顔が溢れておりました。

いやー、古典落語って、いいですねえ。

 

2010年新春は鉄博寄席から~小ゑん・遊雀・駒次

お正月の落語会から

2010年新春、ラジオデイズの落語会は鉄道オタク、失礼鉄道ファンのメッカ鉄道博物館から始まりました。鉄道博物館とラジオデイズ共催による新企画でその名も「鉄博寄席」、ディープな鉄男と鉄女、そして新しもの好きの落語ファンが大集合です。
出演は、東京落語界きっての鉄っちゃん三人衆、柳家小ゑん、三遊亭遊雀、古今亭駒次。否が応にも期待が高まります。
駒次さんが持ち込んできたローカル鉄道会社の社歌を集めたCDをネタにしたオープニングトークに続いて、その駒次さんがトップを務めます。ネタはその筋の方々にはご存知『戦国鉄道絵巻』江戸東京を舞台にJR連合と私鉄連合の合戦の幕開きです。時々刻々変化する戦況に手に汗握る新作落語の傑作が誕生しましたよ。
続いて登場は遊雀師匠、たっぷりと鉄博に因んだマクラを振った後、お得意の『反対俥』。汽車の時間に間に合わそうと人力俥に乗った男、走るに走らない病人の俥屋から乗り換えたが、韋駄天どころか言語を絶する走り屋だった。。。いつもながらデフォルメされた人物描写で爆笑をとる遊雀師匠、歴史的な名録音が録れましたよ。
トリはもちりん、オタクと言えばこの人の前に出る者はない小ゑん師匠、鉄博で演じることができる栄誉に涙にむせびつつ?登場です。ネタは今日の日のために産み育ててきた十八番の『鉄の男~鉄博バージョン』。オタク噺の原点と言っても過言でない自作の名作です。鉄道に命をかけ、人生そのものとなった男たち、鉄道のある風景をもあるべき美しさに代えてしまうという壮大な物語に大拍手。
いやー、落語ってほんとうにオモシロイ! 幸せな気分のうちに鉄道博物館の日は暮れました。

 

霜月の落語会~柳家喜多八独演会

11月のオリンパスモビー寄席、前身のシンクる寄席時代から数えて寿30回記念、出演はラジオデイズ最多作品数を誇る柳家喜多八師匠しかおりませぬ。開口一番は、扇辰師匠の弟子の入船亭辰じんさんで、ネタは「垂乳女」。師匠譲りのきっちりした芸は期待できます。

さて初っぱなから喜多八師匠が気怠く登場、一変して師匠の軽妙洒脱さが笑いを誘うネタは「鰻の幇間」。調子のいいたいこもちが客にたかろうと思いきや、凄腕の客に一敗食わされるお馴染み滑稽噺で、ディープな古典落語ファンを笑わせます。笑わぬと思うそばから笑い出し。さっそく喜多八術中に嵌ってしまいました。

お次は本日のゲスト、若手No.1の呼び声高い春風亭一之輔さん。季節柄ネタは「藪入り」で熱演です。奉公に出した息子の初めての里帰りを待ちわびる父親の心情が涙を誘います。

お仲入りの後、トリはもち喜多八師匠。ネタは師匠お得意の大名噺から「盃の殿様」。吉原の花魁に一目惚れしたウブな殿様、参勤交代のお国入りとなりますが、花魁を忘れられずに盃を酌み交わそうと、家中で一番の早足に盃を託しますが。。。沢山の人物がそれぞれ個性豊かに登場してまるでコメディ時代劇を見るかのように楽しませてくれました。

古典落語は生きていて現代人の心も大いに揺さぶることを、今日もまた実証してくれた落語会でありました。もちろん芸の力の不思議さ偉大さも実感させてくれましたよ。

 

神無月の落語会は、立川談笑独演会

神様たちが出雲へ会議出張中の神無月、第29回オリンパスモビー寄席は、立川談笑独演会です。初お目見えの牛込箪笥区民ホールには300名を超えるディープな談笑ファンが集まり期待漲る開演です。開口一番、お馴染み春風亭ぽっぽさんのネタは「手紙無筆」、可愛く緊張を和らげてくれました。

さて、初っ端から登場は談笑師匠、「今日は三席やります」と観客を喜ばせます。ネタは「ガマの油」ですが、並ではなくスペイン語版で圧倒、いきなり爆笑の渦。迫力が違いますねえ。

次に本日のゲストは寄席で人気の漫才コンビ・ロケット団。一見インテリ風の三浦が山形弁でボケまくり倉本がツッコミを入れる、絶妙なテンポの掛け合いはテレビでは聞けない東京伝統のしゃべくり漫才。若手では貴重な存在です。

続いて談笑師匠再登場、さっそく「金明竹」を始めますが、津軽弁での口上で観客を煙に巻いだびょ~ん。古典落語も現代に活きいきと蘇る、まさに談笑独壇場です。

仲入り後、トリはもちりん談笑師匠。ご存じ「シャブ浜」を家元から止められたと言いながら、家元の得意ネタ「芝浜」に入ります。談笑ファンならずとも落語ファン必聴、古典のいい味を充分に残しながら、斬新な切り口の光る人情噺の名演となりました。内容は聴いてのお楽しみ。

いや~落語って、ほんと~に面白い。会場を後にするお客様の顔がみな幸せの微笑みで輝いておりました。

 

桃月庵白酒独演会~9月のオリンパスMobee寄席

長月の落語会から

めっきり秋めいてきた今月のオリンパスMobee寄席は、桃月庵白酒独演会。お江戸日本橋亭は満員の盛況ですが、今日のお客は手強そう。開口一番は入船亭扇辰の弟子で辰じんさん。ネタは「手紙無筆」。端正な芸は師匠譲りで先が楽しみです。

さて早速真打登場! 白酒師匠がニコニコおにぎり顔で高座へ。選挙の話など顔に似合わぬ辛口なマクラをふって「替り目」に入ります。酔っぱらいの亭主がいい加減な歌を歌いながら歩いていると車屋さんに出くわします。お馴染みの古典も凄く新鮮に感じる一席であります。

続いて登場は三遊亭天どんさん。円丈師匠の弟子で最近実力をあげているとか、そんなことはおくびにも出さずユル~くバカバカしい新作「手足」を演じます。診察室に入ってきた男、ほとんど普通だけどどこか一つおかしいために、すべてが可笑しくなって行く噺で笑いをとりました。面白くないと自問する天どんさん、安心なさい、貴君の存在自体が既に面白いのですよ。

仲入り後、トリはモチリン白酒師匠、御存じ「付き馬」で勝負です。世間には騙す人と騙される人がいる。金もないのに吉原で遊んだ男、店の若い衆が付き馬でついてくる。何のかんのと言いながら金を使わせ、おじさんの店と入っていったのが棺桶屋。。。可哀そうな若い衆の運命や如何に? 毒気のある言葉を振りまきながらも客に嫌味を感じさせず大いに笑わせる話芸は、文句なし若手ナンバーワン! 古典にも白酒流のオリジナリティが出て秀逸、お奨めの噺家ですよ。いやホンマ、落語って本当におもしろいですねえ。

 

暑苦しい8月は春風亭百栄独演会! ゲストは米粒写経だよ

葉月の落語会から

8月のオリンパスモビー寄席は、春風亭百栄独演会。ディープな噺を期待するディープなお客様が詰めかけたお江戸日本橋亭には異様な?雰囲気が。開口一番はお馴染み春風亭ぽっぽさん、そんな雰囲気をふき飛ばすかのように「ん廻し」でほのぼの気分に。

さて、いきなり百栄師匠登場で、ネタは「引越しの夢」。口入れ屋の紹介でお店に綺麗な女が女中奉公にやってきた。番頭さんや手代たちは心うきうき大騒ぎ。下心見えみえで引き起こす事件の顛末や如何に。。。古典も普通では済まない百栄流をお楽しみ。

続く本日のゲストは凸凹漫才コンビ「米粒写経」。時代錯誤の軍隊オタクと今様マンガオタクの噛み合わない対決が笑いを産み出す。快調なテンポでアクが強い米粒のしゃべくり漫才は、東京漫才の正統派だ。

お次は百栄師匠再登場、今話題の裁判員制度のマクラから噺は法廷モノへ。ネタは「午後の審理」。固い噺と思う人はこの師匠の本性をご存じない。被告人百栄を前に引き出された証人に迫るどこまでもエグ~い弁護人の質問に、師匠の創作落語の中でも場内唖然の問題作となりました。

お仲入りの後ももちりん百栄師匠。ネタはレアもの古典「尼寺の怪」。暑い夏の夜の定番は怖~い百物語。町内の若い衆が集まって怪談噺の廻しっこをすることになる。困った熊さん、和尚さんから深い山奥の尼寺での怖い噺を仕入れる。鸚鵡返しで披露する熊さんだが。。。
師匠お得意のちょっと間抜けな男を好演して、大きな笑いをとりました。

落語も漫才も東京の笑いは負けてませんぜ、上方の衆よ。

 

神田愛山、講談初心者にその魅力を語る

落語と比べるとマイナーな感が否めない講談、かつては話芸の主役だったこともあります。

その証拠に古典落語には名人モノをはじめとする講談噺がたくさんあるのです。

その講談界にあって本流ながら異色の光?を放ち続けている神田愛山さんと、

ラジオデイズでもお馴染みの演芸研究家大友浩さんとの対談が、

iTunes STOREより 無料Podcast配信されています。講談の魅力や面白さを初心者の方々にも知ってもらおうと収録されたものです。貴方の話芸の世界を広げてみませんか。

【聴き方】

iTunes右上の検索窓にて げんき一番 で その登録ページが表示されます。

登録ボタン(無料)をクリックして、 下記のリストの名前欄「げんき一番!」の横の→をクリックすると これまでの番組一覧表が表示されますので 第95~102回までの8本が愛山先生の分です。

一本づつダウンロードしてください。

第95回:神田愛山「講釈師への道~先代神田山陽に入門」

第96回:神田愛山「講談とは何か? その話法~日本国憲法前文」

第97回:神田愛山「講談の種類~修羅場、武芸物、世話物、怪談…。」

第98回:神田愛山「愛山の講談~侠客伝、連続物の魅力、新作」

第99回:神田愛山「アルコール依存症からの脱出~講談私小説『品川陽吉伝』」

第100回:神田愛山「講談人生の転機と35周年」

第101回:神田愛山「新作ミステリー講談・結城昌治作品~愛山の恩人達」

第102回:神田愛山「愛山の講談修行」

今更ながら貴重な優れもの講談案内です。講談なんて敷居が高くて面白くないと思っている人や、今まで講談に縁がなかった人は是非聴いてみてください。

一方、FMラジオで放送された方は、 同じiTunes右上の検索窓にて「ラジオの街で逢いましょう」で表示されます。

6月2日配信分、「講談のダンディズム」ゲスト 神田愛山 の回です。

また、番組放送後に佳境に入る愛山先生のトークが 「ラジオの街で逢いましょうプラス1」(略称「ラジ街プラス1」)として (有料350円)声と語りのラジオデイズサイトから発売中です。http://www.radiodays.jp/

ポッドキャストのやり方は、以下をご覧ください。初心者~iPod iTunes ポッドキャストの使い方 http://www.ipod-podcast.jp/

ポッドキャストを聴くためのPCソフト、 iTunesは以下から無料でダウンロードできます。 http://www.apple.com/jp/itunes/

話芸好きのおじさんでした。

 

文月の落語会から~三遊亭兼好独演会

梅雨開けて蒸し暑い日が続いております。今月は三遊亭兼好独演会、お江戸日本橋亭は熱心な落語ファンで満員御礼。開口一番、お馴染み春風亭ぽっぽさんでネタは「平林」。漢字の読み方の色々で笑わせる定番の前座噺、定吉がかわゆいのはご愛敬。

さて、初っ端から兼好師匠。月に帰ったかぐや姫のその後を物語る自作「月の姫」。月の世界のかぐや姫。天帝と結ばれたはずが離婚して家来相手に時間を持て余している。夢よ、もう一度と地球に戻ってくるのだが。。。 男女の心理の機微を突いたストーリー展開と、思わず笑わせてしまう小ネタがあいまって、観客は抱腹絶倒の兼好ワールドに誘い込まれてしまうのです。

続いてこの日のゲスト春風亭一之輔さん。ネタはこれも夏の落語の定番「夏どろ」、貧乏長屋に泥棒に入ったばっかりに持ち金すべてをやってしまう人のいい泥棒を熱演。ぶっきらぼうで突き抜けた面白さで古典落語に新風を吹き込んでいます。

仲入り後、早くもトリで兼好師匠の二席目は「ねずみ」。名人甚五郎噺の中でも特に人気のある噺です。仙台にやってきた甚五郎、客引きの子供に誘われ泊まった宿が、小さくうらぶれたねずみ屋だった。腰の立たない主人と子供の二人暮らし、元は仙台一の宿屋虎屋の主人だったが、後添えと番頭に乗っ取られたのだという。話しを聞いた甚五郎は、小さなねずみの置物を彫って置いていく。このねずみが動き出し。。。 基本に忠実な古典落語でも、それだけで終わらないのが好二郎時代から変わらぬ兼好流。この噺でも隣の生駒屋さんが特異なキャラクターに変身して暗くなりがちな噺を笑えるものに変えてしまうのです。 新作落語も古典落語も普通では終わらない、いつも新しい落語の魅力が楽しめる三遊亭兼好独演会でした。

いや~、落語ってほんと~に面白い!

 

五街道雲助独演会「品川心中」「らくだ」熱演!

水無月の落語会

梅雨なのに水無月とはこれいかに? 古典的な時候のご挨拶に蒸し暑さも寒ぅ~。25回目のオリンパスシンクる寄席は、五街道雲助独演会。お江戸日本橋亭はディープな古典落語ファンで満席に。開口一番、お馴染み寄席に咲いた一輪の花、春風亭ぽっぽさんが「つる」でご機嫌を伺います。

さて雲助師匠が登場し、ネタはうれしや「品川心中」。衣替えの紋日を前に金の工面ができない品川の宿場女郎おそめ、いっそ死のうと思うが、金が無くて死んだと言われるのもしゃくだと、身寄りのない貸本屋の金蔵と心中を企て、嫌がる男を品川の海へ突き落とすが。。。いい加減な男と海千山千の女にあっては悲劇も喜劇に。師匠の軽みと滑稽味が笑いを誘う。

続いて本日のゲスト、鈴々舎わか馬さんが高座へ。ネタは法螺噺の定番「弥次郎」。北海道に行って来たとご隠居の家に来た弥次郎、ぺらぺらとウソ噺を並べていく。ウソと知りつつご隠居も楽しそう。いつしか噺は、武者修行になり山賊や猪相手の大立ち回り。。。ほんわかとして乗りがいいわか馬さんがベテラン詐欺師に見えてくる。芸の力に磨きがかかってきましたな。

仲入り後は、再び登場の雲助師匠。噺はまたも大ネタ「らくだ」です。先程の滑稽味から一転、今度は凄みの利いた師匠の得意技を披露してくれました。長屋の嫌われ者らくだが河豚にあたって死んでいた。たまたま訪ねてきた兄貴分が、通りかかった屑屋を捕まえ、長屋の月番や大家のところに弔いの準備の使いに出すが。。。落語には珍しく悪い奴が主人公、人のいい屑屋が振り回されているが、酒が入ると人も役どころも変わる。その展開の妙に観客一同大満足。いつにない大熱演に雲助師匠の芸がひとすじの汗となって光る。いや~、今夜の客は幸せ者、古典落語ってほんと~にオモシロイですねぇ。