15．着物　―技を着る、心をまとう　（原作　志村ふくみ、中村汀女、白洲正子）

晴れ着より、ふつうの毎日をいろどる装い。

【構成・解説】　田中優子　(江戸文化研究・法政大学教授)
【原作】　志村ふくみ　(染織家)
【原作】　中村汀女　(俳人)
【原作】　白洲正子　(随筆家)
近・現代の日本の名作エッセイを網羅した作品社『日本の名随筆』から、選りすぐりの作品を極上の語りにのせてお送りするシリーズ第15巻。

絹、木綿、麻。たくさんの人の手を経た、天然の布に包まれる心地よさ。母から娘へと伝わった帯を締めるよろこび。文壇きっての着物美人たちのエッセイには、着物に込める思いが細やかに綴られています。
解説は、着物姿もきりりと粋な当世江戸学の花・田中優子法制大教授。ゆったりと布の手触りをめでながら着物談義にふける、ちょっと昔の女たちの愉しみを、どうぞ。

【収録作品】
●志村ふくみ　「色と糸と織と〔第二信〕　　　　　　　　　（朗読：清田有里）
　花や木の命を糸に移しとる染織の技。名工が語る、自然と色の神秘的な世界。
●中村汀女　「私ときもの」　　　　　　　　　　　　　　　　（朗読：小野慶子）
　きものを脱ぎ、たたみ、しまう。時代を超え繰り返される心豊かな時間。
●白洲正子　「きものが好きになるまで」　　　　　　　　（朗読：山口容子）
　呉服屋さんは、顧客の夢をかなえるコンサルタント。こんな職人に出会いたい！

(作品社刊『日本の名随筆』別巻58　鶴見和子編「着物」より)

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