古典落語
千両みかん
価格:¥733
蜜柑がなければ、はりつけになる!(解説付き)
【あらすじ】
ある大家の若旦那、どこにも悪いところがないのに、寝込んでいます。お医者の見立ては「なにか心に思い悩むことがあって、それを叶えてやればたちどころによくなる」というもの。でも若旦那は何が欲しいのだか、なかなか打ち明けません。そこで小さい時分から気心の知れた、お店の番頭に聞き出してもらうことになりました。すると若旦那が番頭に「蜜柑が食べたい」と打ち明けます。番頭は安請け合いをしますが、暑い盛りのこと、蜜柑が手に入るはずもありません。探し出せなかったら、主人殺しではりつけになってしまうかもしれません。やっとのことで問屋にたどりつくと、蜜柑が裏の蔵に保存してあり、腐っていない蜜柑が一つだけ見つかりました。ところがその値段は……。
【聴きどころ】
夏に蜜柑が食べたくて寝込んでしまう……、季節はずれでも何でも手に入る今では実感のない噺かもしれませんが、食べ物がテーマだからか、すたれずに今でもよくかけられます。白酒師匠はほとんどクスグリなしでストレートに演じています。気の弱い番頭のうろたえぶりが師匠のキャラにはまっています。
【もうひと言】
古くからある噺で、明和9年(1772)の「鹿の子餅」という本にある小咄が原話で、上方ネタ。もとは船場あたりの大家が舞台です。東京に移されたのは戦後とか。蜜柑問屋「千惣」は実在する果物屋・万惣のもじりでしょうか。昔の商家では、青物などを夏でもひんやりする目張りをした蔵の中で、「囲う」=保存したということです。
[収録:2008年8月23日 お江戸日本橋亭(東京・三越前)]
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プロフィール
桃月庵白酒
1992年、五街道雲助(六代目)に入門。前座名「はたご」を名乗る。愛嬌のある顔と滑らかな口跡で頭角を現し、95年に二つ目に昇進。「喜助」と改名する。05年に若手落語家を対象とした林家彦六賞を受賞。同年9月、真打昇進を機に三代目「桃月庵白酒」を襲名した。特に女性の艶やかさ、内に秘めた芯の強さを巧みに演じ、高い評価を得ている。得意ネタは「木乃伊取り」「臆病源兵衛」「代脈」など。また若手落語家5名による「五人廻しの会」など、多くの会に参加する一方で、自転車愛好家として寄席までサイクリングを楽しんだり、作務衣を収集するなど趣味も多彩。本名・愛甲尚人、1968年、鹿児島県生まれ。落語協会所属。
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このアーティストの作品(全8件)
試聴 | タイトル | 出演者名 | 価格 |
---|---|---|---|
抜け雀 |
桃月庵白酒 | ¥733 | |
壺算 |
桃月庵白酒 | ¥550 | |
付き馬 |
桃月庵白酒 | ¥733 | |
替り目 |
桃月庵白酒 | ¥733 | |
つる |
桃月庵白酒 | ¥733 |
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