アーティストプロフィール

1936～83　詩人・歌人・劇作家
十代の半ばから俳句や短歌にずば抜けた早熟ぶりを発揮したほか、長じては劇団「天井桟敷」を主宰し、欧米で高く評価されるなど、天才の名をほしいままにした。作品にあらわれる母の幻像の「なまめかしさ」（塚本邦雄）は他に類例を見ないと言われる。「ひとよりもおくれて笑ふわれの母　一本の樅の木に日があたる」など。
▽「聖女」は、『誰か故郷を想はざる』（1973.5　角川書店（文庫））所収。
〈以上、作品社刊『日本の名随筆』本巻42　水上勉編「母」より〉