9．読　―いつもそばに読みかけの本　　（原作　種村季弘、野間宏、開高健）

「自分を爆破する本」、読んでますか？

【構成・解説】　紀田順一郎　(評論家・作家)
【原作】　　　　種村季弘　ドイツ文学者）
【原作】　　　　野間宏　小説家）
【原作】　　　　開高健　小説家）

近・現代の日本の名作エッセイを網羅した作品社『日本の名随筆』から、選りすぐりの作品を極上の語りにのせてお送りするシリーズ第9巻。

森鴎外いわく、もともと随筆とは、書物について書いた文のことをいう。ならば、ここに集めた作品こそは、真にエッセイというべきエッセイの神髄と言えるでしょう。
しかし同じ本好きでも、比べればその読書スタイルは三人三様。求めるものが違っても、それぞれに応える懐の深さが本にはあります。本が与えてくれるさまざまな恵みの形を、読書界のご意見番・紀田順一郎がご案内します。

【収録作品】
●種村季弘　「読まないことの擁護」　　　　　（朗読：広居播）
　こんなに本があるのに、何故また買うの？それには深い訳がある。
●野間宏　「自分を爆破する書物」　　　　　　　（朗読：脇坂京子）
　闘う小説家の、ナイーブで苛烈な若き日の読書修行。
●開高健　「夜、開く」　　　　　　　　　　　　　　（朗読：金子あづち）
　千一夜は童話ではありません。大人のみが知る、本とのゆかしき出会い。

（作品社刊『日本の名随筆』本巻36　井伏鱒二編「読」より）

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