古典落語
五人廻し
価格:¥733
明治の香りのする廓噺(解説付き)
【あらすじ】
売れっ子の花魁喜瀬川をお見立てして見世に登楼した5人の客たちは、待てど暮らせど花魁がやって来ないので、それぞれ大変な腹の立てよう。当然のことながら、このまま黙っていられるはずもなく、部屋の様子をうかがいに来た見世の若い衆に揚げ代金を返せ、といちゃもんをつけるのですが、その若い衆ですら今喜瀬川花魁がどこにいるのか分かりません。右往左往しながらようやくのことで田舎者のお大尽の部屋にいるところを見つけたものの、喜瀬川は他の客の部屋へは行きたくないと言い張ります。しかし、そんな理屈が通るはずもありません。泣きつく若い衆に喜瀬川は、だったら客に揚げ代金を返してやればいいと滅茶苦茶なことを言い出して……。
【聴きどころ】
『五人廻し』は廓噺の傑作の一つです。小里ん師は廓噺が大好きとおっしゃるだけあって、実に丁寧になおかつ楽しそうにこの噺を演じています。とりわけ吉原のことなら何でも知っていると言い張る男が切る啖呵は絶品。吉原にほど近い浅草生まれの小里ん師ならではの一席です。
【もうひと言】
江戸から明治へと時代が変わると、東京に続々と地方出身者が入ってくるようになりました。噺の中に登場する5人の客の内3人も田舎言葉を喋るのは今の感覚からすれば違和感を感じるかもしれませんが、実はだからこそ『五人廻し』はいかにも明治らしい廓噺と言えるのです。
☆巻末に、小里ん師匠と落語研究家・大友浩さんの楽しいトークが収録されています。ここでしか聞けない極めつけの芸談をどうぞお楽しみください。
[収録:2008年9月2日 お江戸日本橋亭(東京・三越前)]
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プロフィール
柳家小里ん
1948年、東京浅草出身。都立江北高等学校時代は落語研究会で活躍するほか体操部にも所属し、タンブリングという種目で高校総体に出場、金メダルを取った。抜群の運動神経は今も健在で、浅草演芸ホールで毎年行われる吉例納涼住吉踊りでトンボを切るなどの技で客を沸かせている。高校卒業後、5代目柳家小さんの内弟子となり、「小たけ」として目白の師匠宅に住み込み修行に励む。兄弟弟子に柳家小ゑん(現・6代目柳家小さん)、柳家小よし(現・柳亭小燕枝)、柳家小二三(現・柳家三寿)など。74年に二つ目に昇進、「小里ん」に改名。83年9月に真打昇進。86年の第6回 国立演芸場花形新人大賞、芸術祭賞のほか受賞多数。柳派の滑稽落語の世界を大事にし、とくに廓噺に造詣が深く当代一の名手と賞される。出囃子は『春雨』。
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試聴 | タイトル | 出演者名 | 価格 |
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五人廻し |
柳家小里ん | ¥733 |
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