お父さんのハンディー

ゴルフを封印したお父さんの苦悩（解説付き）

【あらすじ】
受験生のタカシは今日が高校受験の発表日。そのお父さん、合格祈願のために好きなゴルフを１年間絶っています。しかしゴルフへの執着は絶ちがたく、心身共に禁断症状が現れています。左手にグローブをはめないと寝付けないし、飼い猫のタマを「キャディ」、自分の部屋は「クラブハウス」と呼んでいます。奥さんと朝食のことで会話をしても、グリンピースは「グリーン」、パンに塗るバターは「パター」にしか聞こえません。かなり重症です。そこへ合格発表を見に行ったタカシから電話がかかってきます。

【聴きどころ】
息子の受験のために、ゴルフ断ちを敢行しながらも、なんでもゴルフに連想が働いてしまう、お父さんの悶絶ぶりが笑いを誘います。元気いっぱいの歌之助師匠が演じるので、そのやるせなさが倍増しています。面白可笑しくデフォルメされていますが、いかにも庶民的な視線で師匠らしい噺です。

【もうひと言】
本編はもちろんのこと、歌之助師匠の好きなマラソンやテニスや健康管理などについて、長く「熱く」語る、歌之助ワールド爆発のマクラも楽しめます。とりとめのないようにも思えますが、聞いているだけで体が暖まってきそうです。

[収録：2008年10月30日　お江戸日本橋亭（東京・三越前）]

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