渡辺祐真／スケザネの「現代文学」から考える「世界」と「言葉」～作品の読み方から感想の書き方まで～　第六回

第169回芥川賞の候補作を全部読む！／文学における当事者性について

書評家・スケザネさんによる書評講座！
著書『物語のカギ』（笠間書院、2022年）では「物語」を読む楽しみ、そのためのキーワードを幅広い層に向けて書き、現在、毎日新聞文芸時評やTBSラジオ「こねくと」のレギュラーも担当されているスケザネさん。
この講座では、今まさに生まれている小説や詩歌を毎回一つ取り上げ、スケザネさんによる丁寧な読解の提示、またその作品の感想を書く、相手に伝えるときのカギを教えていただきます！
第六回目では「第169回芥川賞の候補作を全部読む！」と題し、2023年上半期の芥川賞を受賞した市川沙央「ハンチバック」を中心に、候補作５作品を読んでいきます！

=講師・スケザネさんからのコメント=
今年も芥川賞が発表されました。 この講座案内を作成している時点では、 まだ受賞作は決まっていません。いったいどの作品が受賞するのでしょうか。
今回の講座では、候補となった、石田夏穂「我が手の太陽」、 市川沙央「ハンチバック」、児玉雨子「##NAME##」、 千葉雅也「エレクトリック」、乗代雄介「それは誠」 の全五作について、受賞作を中心に全部読んでいきます！　
それぞれの読みどころはもちろん、 芥川賞の選評などを通して見えてくる作品の本質とは？
ぜひお聞きください！

・「当事者」という言葉が話題になった第169回芥川賞
・文学における「当事者性」——第２次世界大戦・阪神淡路大震災・東日本大震災
・「これまで当事者の文学にはなかなか居場所がなかった」
・作者が当事者であるか否かが作品を評価する上で客観的な指標になる
・市川沙央「ハンチバック」は言葉の強度がある作品
・健常者だけが享受できる「読書の世界」と健常者優位主義
・比喩表現や言葉づかいのズレ——マチズモとエイブルイズム
・児玉雨子「##NAME##」からさらに「当事者性」「名前」について考える

などなど

※本音源は2023年8月12日に収録したものを編集しております。

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