小池昌代 -- 視線と木

詩が生まれる瞬間へと誘う、あまりに美しい自作朗読

現在最も注目されている詩人小池昌代が、初めて自作を朗読・解説した貴重な音源です。日常の風景を言葉の深さ、静けさ、濃密さによってひたむきな感覚に写しとる小池昌代の世界。その言葉を生み出す小池さんは、また、余人に代えがたい声の美しさを持っています。
代表的な作品とも言われる「蜜柑のように」を含んだ９編は、デビューから今日までの作品から本人が自選したもの。抑えつつ澄んだ声音で惹きつける、まさに珠玉の響きが聴かれます。
朗読の合間のトークでは、詩の背景にある詩人の日常とともに、創作の秘密が垣間見えることも。文字で読む詩とはまったく別の経験は、聴く人を詩が生まれる瞬間へと誘うでしょう。
詩のお好きな方にはもちろん、初めて詩に触れる方にはまたとない入門レッスンとして。本作品は、ラジオデイズがすべての大人にお届けしたい一夜の贈り物です。

【収録作品】
1. 風景と異化
「あいだ」「視線と木」「蜜柑のように」

2. 乗り物に乗って―――　詩と時間
「永遠に来ないバス」「東北沢」

3. 物語と詩
「不思議な山道」「いざべらの秘密」「満天」

4. 耳・舌・目
「空豆がのこる」

【出典】
思潮社刊『現代詩文庫174　小池昌代詩集』、
『三蔵2』第2号

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