平川克美 著者と語る　第十四回　ゲスト　青山ゆみこ

「当事者」として物を書くということ

平川克美が読んだ本の中から気になる著者をお迎えし、作品の背景や著者の素顔に迫るシリーズ企画第14弾！

「わたしたちが「生きる」ということは、「なにかの当事者となる」ことなのではないだろうか。」
ローン地獄、児童虐待、性暴力、障害者差別、看取り、親との葛藤・・・など、世の中で「大文字の困りごと」と言われることを、青山さん自身が体験され、また取材されたりする中で「自分事」として考え綴られた新著『ほんのちょっと当事者』
店主平川克美曰く「一人の女性が人生で何に出会い、傷つき、立ち上がって行ったのか、という個人史をビビットに描き出した大変稀有な作品」「青山ゆみこという作家ができるまでが書かれている」と大絶賛する本書。
果たして青山さんは人生の喜びや困難に対してどのように向き合い「当事者」として考え、戦ってきたのか？
ここまで曝すのか！？と連載時から大反響の本書、また作家・青山ゆみこに平川克美が迫ります！

・リーダブルな青山ゆみこの文章について
・「ほんのちょっと当事者」を書くに至った経緯/父の介護を通して感じた知識の必要性
・人前で裸になる覚悟が感じられる「ほんのちょっと当事者」/全てを曝け出して書くことの危うさ
・書くときに気をつけた「感情を入れないで事実を書く」という事/感情ではなく「情感」を伝えることの技術
・ミシマ社だからこそ出来た暗くならない見事な装丁
・仕事を辞めた事、江さんと結婚した事
・鬱病だった夫のエピソードを夫自身が喜んでくれた事
・性暴力のエピソードが書けた理由/本当はとても多い性被害
・「言葉が奪われた」子どもを殺めた母親に伝えたいこと
・誰でも「当事者」になりうるということ、それに気づけるかということ
・松本創、西岡研介という書き手について/社会問題を当事者性をもって書くということ
・これからの作品について
等々

（この番組は2019年12月7日、隣町珈琲にて収録しました）

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