「こころカフェ」season5 第4回―断る―(全巻セット)

内臓感覚に尋ねることで〝断れる〟ように

人間の深奥を探求する精神科医・名越康文先生の連続講座。

season5の通底テーマは〝転機〟。
人生が、そこを転回点として方向を変える、そのときの
こころのありよう、扱いを考えて行くフェイズです。

　*　* * * * *

Season5の第4回目のテーマは、「断る」。

この回の参加者のうち7割が、〝断れない〟という経験がありました。
意にそまないことでも、つい引き受けて苦しい思いをすることは多いのです。

「ぼくらは、電車なんです。基本的に全員乗せる。空いたら入ってくるだけ乗せる。
それくらい僕らにとって〝断る〟ということは難しいんですよ、意識的には」

たしかに、電車は乗客をギューギューに詰め込んでも、乗車拒否はしませんね。
緻密なダイアをクリアする我が国の電車は、とりわけ特殊なもので
断るのが苦手なわたしたちを象徴するもののようです。

じつは名越先生も、40代くらいまでは断ることが苦手でした。
「正当な理由は何かといったら、ほんとうに身体の具合がわるくなったときだけ」

「日本人は断れないから不機嫌になって、結果的に仕事や人を遠ざけている。
これは罪悪感の問題。罪悪感を増幅させないと自由を獲得できない」

こうしたことは実は社会的な問題なのだといいます。
断ることができないわたしたちの心の根本に罪悪感がある、
それが怒りに変わって、攻撃性に変わる……。
これは穏当ではありません。

「だってまず笑顔が少ないもん。目が死んでる。あるいは目が暗くてショボンとしてる。
本人は悲しげな表情と思っているかもしれないけれども、傍からはとても不機嫌な
攻撃的な顔にみえてるんですよ」　　

こうした根っこを意識することで、この憂鬱を変えていくことができるのです。
〝断るべき〟ことを〝断れる〟人間になるには―。

* * * * *

後半は、受講生からの多様な質問に、答えていきます。
帰ったその晩、翌朝から実践可能なアドバイスも満載です。

* * * * * * * *


■これまでの「こころカフェ」season1、season2、season3、season4のアーカイブは、こちらです。
http://www.radiodays.jp/series/show/43

《携帯電話・スマートフォン（iPhone、Xperia等）、通信機能内蔵タブレット（iPad、GALAPAGOS等）、通信機能内蔵音楽プレーヤー（iPodTouch等）等へは「ダウンロード及び保存」はできません。お手数ですがパソコンでダウンロード後、お手持ちのデバイスへ同期頂き、お楽しみください。なお一部（聞く教科書・聞く聖書）DRM付きWMA音源がございますが、DRM対応の携帯音楽プレーヤー以外では再生できません。》