古典落語
三井の大黒
価格:¥733
江戸職人の言葉と気質がわかります
【あらすじ】
現場で仕事をしている大工連中をじっと見ている男がいる。江戸者らしくない風体、ぶつぶつ言っているのでいったい何を言ってるのだろうと聞き耳をたてると、「江戸の大工は身なりは勇ましいが、どれもこれも仕事が下手だ。」何を言ってやがると寄ってたかって殴りにかかると、棟梁が戻ってきて謝り、西の番匠(大工)なら手が足りないので手伝ってくれと家に連れ帰ったのがことの始まり。腕のいいのはわかったが、仕事もせずに寝たり起きたり、なにか小遣い稼ぎでもしたらと勧めると大黒様を彫り始め、出来上がると小僧に三井への使いを頼んだ。
【聴きどころ】
講談でもよく知られた名大工飛騨の甚五郎のエピソード。名を隠した名人が仕事をするとおのずと正体が顕れるというオーソドックスなパターンなので、むしろはじめからネタをばらして東西大工気質の対比で名人ぶりを演出していきます。棟梁の政五郎の気風のよさがなければ甚五郎も引き立ちません。政五郎を通じて江戸職人が仕事や人付き合いをどう考えていたかがよくわかりますが、それを引き出すのが甚五郎の振る舞いで、この噺の主人公は政五郎かもしれません。
【もうひとこと】
伝説的な名大工として登場している甚五郎はむしろ彫刻職人として有名で、日光東照宮の眠り猫、上野寛永寺の水呑みの竜などが知られていますが、実は甚五郎の実在すら確かではありません。
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プロフィール
三代目桂三木助
1919年に春風亭柏枝(6代柳橋)に入門。関東大震災で大阪に逃れ、2代目桂三木助門下に転ずるが、27年に柳橋一門に復し、春風亭柳昇の名で真打。50年に3代目桂三木助を襲名。NHKラジオ「とんち教室」のレギュラーで人気を得た。粋でいなせな江戸前を体現するような芸風で、「芝浜」「三井の大黒」「火事息子」「ざこ八」「時そば」などを得意とした。若いときは放浪や賭場通いを繰り返す、荒れた生活を送ったが、結婚で心機一転、芸に精進していったといわれ、その心情は「芝浜」にも映されているという。
本名・小林七郎、1902年、東京生まれ。1961年没、享年58。
このアーティストの作品(全3件)
試聴 | タイトル | 出演者名 | 価格 |
---|---|---|---|
たがや |
三代目桂三木助 | ¥733 | |
三井の大黒 |
三代目桂三木助 | ¥733 | |
芝浜 |
三代目桂三木助 | ¥733 |
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