春日武彦×平川克美「無意味でいいじゃないか。」2023年4月号

詩と小説とエッセイのふちで

精神科医であり、作家でもある春日武彦さんと平川克美のシリーズ対談！
喫茶店の店主と作家でもある精神科医との日常の些細な「無意味」な出来事から、事件、災害、政変など社会や文化、文学など幅広い分野にわたる語り合い。
今回は詩人で作家の小池昌代さんが特別ゲストで登場！

テーマは「詩・小説・エッセイ」

同じ言語を使いながら、その明確な違いははっきりとせずそれでいて確実に異なる意味合いを持つ詩と小説とエッセイ。
今回は詩人でありながら、小説やエッセイも精力的に書き続ける小池昌代さんをお招きして、この三つのジャンルについてお話を伺います。
作家は何かを書くとき何を基準に詩と小説とエッセイを分けて創作するのか？
またご自身はどのジャンルに愛着があるのか？
そもそも詩と小説とエッセイの違いはなんなのか？
フィクションとノンフィクションの違いは？
……話は深く広く展開していきます。

・小池昌代の平易な文章や言葉で詩や小説を書く姿勢がいい
・小説を書くことは恥ずかしい
・エッセイと小説のあいだでものを書く
・小説にはどれくらい実体験の要素が入っているのか
・違和感をキープしながら小説として仕上げる力業
・小池昌代の本質は「しれっとキツいことを言う」ところ？
・切れながら続いている——連載小説と詩の共通点
・小説と詩の違いは持続があるかどうか
・ネガティブ・ケイパビリティが弱くなっている現代
・作者の都合だけでは登場人物は動いてくれない
・詩から風雅や情感を取り払ってしまうとき何が残るのか
・詩に自然を取り戻す——批評だけ、陶酔だけにならないために
・説明文やレシピに詩を見出すことに喜びを感じる
・「家」が妄想を生む源になっている
・女性でつげ義春が好きな人はいるのか
・詩や小説、エッセイなどで３人が一番フィットするジャンルは？
・詩が散文化している——詩における凝縮と集中
・小池昌代の出発点は梶井基次郎だった
・現代の詩は「分からない」ことを前提にして読む

【質疑応答】
・作者が内面に入り込めない登場人物に特徴はあるのか
・片岡義男作品の会話の不自然さについて
・小池昌代作品における「恩寵」とは何か
・詩は果たして「本当に自由」なのか

などなど
喫茶店の店主と作家でもある精神科医との幅広い分野にわたる語り合いをぜひお楽しみください。

※この番組は2023年4月15日に隣町珈琲にて収録しました。
※一部音声に乱れがございます。あらかじめご了承ください。

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